2019年(令和元年)10月31日未明、一夜にして世界遺産"首里城"が焼失した。
お城というのはやはりシンボルとして、その土地に暮らす人々の心にいつの間にか入り込んでいるものなのだと無くなって初めて気付かされた。
首里城にはまだ行ったことがないという県民も結構多い。
「いつでも行ける」という意識があり、「その内」とか「いつか」とか思いつつ行かずじまいという人がかなりいる。
この首里城焼失という事件を通して、不変なものは何もないと改めて思った。
恒久的に存在し続けると思われているものが、一夜にして無くなってしまうということが実際に起こるのだと。
私は首里城へ5回ほど訪れている。その度に写真を撮っていると思うのだが、探しても見つからない。首里城内部は撮影禁止だが、玉座の部分だけは撮影OKになっているので、何度か写真を撮っている。
大勢の見物客でごった返す城内で美しい写真を撮るのは容易ではない。
少しの隙間を縫ってシャッターを押すものの、写真を見返すと満足のいくものではなく、すぐに削除してしまう。
「また次に撮ればいいか」という意識があったからだ。
しかし、その「次」は、もう無い。
あの時の写真を消さなければよかったと今更痛感している。
そして、愛する沖縄のシンボリックなものだけでなく、身近なローカルな風景も含めて、記録に残したいと思うようになった。
初めはやはりここからだろう。
今の首里城を載せておこうと思う。
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